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eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

日々のよしなきことどもをつづります。 クリックすると写真が大きくなります。

2020-02

鹿島茂氏のデパート論

手元に記事がないのだが、2/11?の鹿島茂氏のデパート衰退の原因論は面白かった。というか、よくあの手のことを書いていたとは思う。

さて、たしかにデパートの美術館が一斉になくなった時期があった。西武池袋なんて、イメージ勝負だったのに、あとでボディ・ブローのように効いてきたのではないか。最後の展覧会は、アルバー・アアルトだったような記憶がある。で、美術館わきの道路の見える喫茶室でコーヒーを飲んだりするのが、田舎から来た貧乏学生の自分には、たいへんいい気持であった。

デパートには、「ちょっといいもの」で、「頑張れば買えるもの」があるのが魅力だったが、バブル以降か、「とても良いもので、とても高いものばかり」になったので、足が遠のいた。それでも、面白い催し物があれば足を向けるが、それもないと行く理由はないな。
まぁ、デパートは自業自得ということです。実際、有名ブランドにテナントを貸しているだけで、あれは一種の不動産賃貸業ではないかと。
といって、他の店に魅力があるかというと、そうではないのがつらいところ。

中流の市民が、たまに贅沢するような、そんなお店がほしいですな。そうしないと、お金が動きません。

朝日新聞 良記事2本

2010/1/6 コラム「経済気象台」より「兵は詭道」。

なるほどと思わされる記事だった。

(大意)
オバマ大統領のノーベル賞受賞演説をアフガン増派への釈明もしくは受賞資格の弁明という意見があるが、そうではない。むしろ何故、米国が先頭になって戦争を続けなければならないのか、ということへの沈痛の思いを述べているのではないか。米国は政治的にも経済的にも危機的状態であり、立ち直るためには平和がほしいという訴えである。
(ここからは引用)
「兵は詭道」偽りの道だ。オバマ演説は軍事力だけでは解決できない21世紀の趨勢を見据えた悲痛な叫びだ。ここに日本の進路も歴然としている。
(引用終わり)

筆者は(昴)氏。

2010/1/10 「おやじのせなか」 倉嶋厚さん(元気象キャスター)
(以下、いいところを引用します)
戦争中、15歳の頃、神経症にかかり、不安にさいなまれていた。しかし、父が紙に鉛筆で一本、縦の線を引き、「お前は心配事を横に並べておびえているだろう。縦一列に並べられないか」。差し迫ったものから順に並べろと。「こうすると当面の敵は一人だ。どうしても優先順位がつかないときは、お前か社会が病気の時だ」。
(引用終わり)
心配事は横に並べずに縦に並べろ、というのはいい。自分にも当てはまる部分がありますので、大変参考になります。

ときおりこういう記事があるので、新聞を読み続けております。

朝日新聞元日記事「大きな物語」について

いま手元に新聞がないのだが、元日の朝日1面で、浜田奈美記者が「物語の解体(と再生?)」に農業を絡めて書いていた記憶がある(かなりあいまい)。中沢新一の名前も少し出ていたが、それならば「純粋な自然の贈与」(せりか書房→講談社学術文庫)についてふれてほしかった。
これまた手元に本がないのだが、ある意味、大地を引っかいてしか何物も得ることのできない人間というものについて書いてあった記憶があり、「重農主義」(本来の意味とは違うのかもしれないが)的にもかんじた。

そのへんもふくめて、今後どのように展開するのか興味がある。

良記事 朝日歌壇コラム「岡野弘彦さんのすさまじい挽歌」

朝日新聞 2009年10月21日付

岡野弘彦先生が、教え子である故海老沢泰久氏にささげた挽歌を紹介している。
和歌、俳句の本を読むほどではないので、このような記事は非常にありがたい。

(一部引用)
魂まつる盆の夕べぞ男ざかりの命尽くして君すでに亡し
※中略 他、2首あり

冒頭の三首から痛恨の逆縁に身を震わせる師の姿をしかと知る。歌壇の長老の言霊のすさまじい力あらためて驚く。

(引用終わり)

この記事が署名記事でないのが残念です。

この記事書いた奴は、恥を知れ。「疑似児童ポルノ」のDVD卸した疑い、社長ら逮捕」

このニュース、一体どういうつもりだ。
http://www.asahi.com/national/update/0917/TKY200909170179.html
webで見ると記者名がないが、書いた記者はなに考えているのか。

これは朝日新聞に限らないが、「疑似児童ポルノ」と書いていて、自分で恥ずかしくないのか? 児童ポルノは確かに問題だろう。しかし「疑似」というなら、児童でないのは明白、というか、「容姿が幼く見える成人女性」とあるから、おばさんがロリなかっこうしてるんだろう。つまり単なる猥褻だろうが。
そんなの人の趣味に警察は口出すな、もっとやるべき仕事がある。若い男の乗ってる自転車を止めて、登録証を確認するよりも、他にやることがあるだろ。
で、新聞・マスコミは愚かな言葉をまき散らすな。疑似児童ポルノ=コスプレの一種、しかも見ている方も、それが大年増っていうことを知ってるんだろう。あえて「疑似児童ポルノ」という言葉をねつ造して使う、その心根が醜い。

ザッパでなくても、エロから始まる検閲が恐ろしい。そして、その尻馬に乗る、無自覚なマスコミの愚かさがもっと恐ろしい。マスコミから見れば、世間は愚民だらけだろうが、その愚民の王がマスコミであることを自覚せよ。
大声を出すバカほど厄介なものはない。なぜなら、嘘を百万遍唱えれば、真実と勘違いする人が少なからずいるからだ。

冗談のようで冗談にならないニュースである。

良記事  「ヘーゲル流の起業」(川戸和史記者)

朝日新聞 2009/9/4(金曜日)夕刊 

コラム 「窓 論説委員室から」

竹田青嗣の著書をもとに書かれた記事で、竹田氏の著作はほとんど読んだことがない以上、本来なら語るべきではないのだろうが、この記事のスタンスは、これぞ新聞にありうべきものだと感じた。

ヘーゲルはちょっとだけ読書会で読んだことがあったのだが、独特の言い回しになれれば、言っていることは、なりほどと思うところがあった。ただし、語られていることの前提は、ちょっと昔の、社会体制がしっかりとしている時代のようで、それを前提に考えると、経済や社会のことなど、よく考えが煮詰められていると思った(なんか、エラソーに書いておりますがw)。

論説委員たるもの、社会の日々の出来事を追いかけるのではなく、その底流にあるなにものかについて考察したり、最新の研究成果等をもとに社会のあり様を検討するような、ある種のperspectiveをもった記事を読みたいものだ。

川戸氏の記事が、どの程度、確からしい記事なのかは分からないが、その心意気が良いものに思えた。

朝日新聞2009年9月4日付けテレビ欄「試写室」(竹田さをり記者)

この人の文章、なんかおかしいんだけど、誰も直さないのか?

まず第1段落を示す。
「ホストクラブは、なにも知らないのに他者にレッテルを張る人、つまり自分ことしか知らない人に攻撃されてきた。」

具体的にいえば、文章が適切に区切られておらず、「ホストクラブは、なにも知らないのに他者にレッテルを張る人」というふうに読みたくなって、本来の意図である「なにも知らないのに他者にレッテルを張る人、つまり自分ことしか知らない人」というふうにブロックとなっているようには読み取りにくい。

また、冒頭、「ホストクラブは」ではじまり、「攻撃されてきた」で受けている。次の文章には主語がないが、「○○が信条の企業家なのに、……軽くみられる」とあるので、「ホストクラブ」が冒頭に引き続き主語らしい。というのも、第3文で、これも主語がないまま「一部の悪質店を例にされて日蔭者扱い」とあるので、この3つの文の主語は「ホストクラブ」らしい。
しかし、第2文に主語を補うと「ホストクラブは、~である企業家なのに」となる。ホストクラブって、ある種の企業だとは思うが(つまり法人)、企業「家」、つまり具体的な「人」ではあるまい。このへん文脈が乱れているような気がする。

また、最後の文章、「カタギの女が人間愛に浸れる空間であることが伝わるようにつくられている」とあるが、この文も主語はないことから、全体の主語は、段落をまたいでも、冒頭の「ホストクラブは」で押し通しているつもりらしい。
俺もうまく書けないけど、誰か赤ペンで直してやってくれ。

ところで、この記者、ずいぶんホストクラブの肩持ってるけど、この手の遊びが好きなのかな。それは好き好きだが、「カタギの女」は、そうそうホストクラブにいくようなお金の使い方はしないではないかな。それと、金もらっての付き合いなのに「人間愛」と言ってしまうのは、新聞の文章として、なんだかそれでいいのかと思う。
それとも好きな俳優でも出てるのかな。

朝日新聞「レス・ポールの訃報」

先日、レス・ポール氏が亡くなったが、その訃報記事を実家で読んだ(実家も朝日)。実家では夕刊がないせいか、短い訃報記事であった。帰京して、同じ記事を読んでみたら、倍近い長さだったので驚いた。
それはさておき、どちらの記事でも、ギターのほうのレス・ポールを愛用した代表的ギタリストとして、ジミー・ペイジがあげられていなかったのは、「片手落ち」である(差別用語とか言ってつっこむなよ)。
短縮版の記事では、ジョージ・ハリスンの名があげられていたが、そんなに使っていたっけ? むしろグレッチとかリッケンバッカーの印象の方が強い。以下引用。
「52年にギブソン社で生産が始まった「レスポールモデル」は、エレキギターを代表するロングセラーになり、ビートルズのジョージ・ハリソンさんやローリング・ストーンズのキース・リチャーズさんら著名ギタリストが愛用した。」(引用終わり)
記事を書いた奴が、ジョージ・ハリスンはビートルズで有名だから名前を挙げておけばいいだろう、くらいの考えでしかなかったように思えて仕方がない。
ちなみに、同一文中にあるキース・リチャーズならばテレキャスターあたりだと思うが如何か。

他紙をみると、読売では、以下の通り。
「同社が52年から販売している「レスポール」モデルは、英ロックバンド、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジさんや、シーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠さんをはじめ、有名ギタリストが多数愛用し、世界の音楽界に大きな影響を与えた。AP通信によると、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズさんは「彼の仕事と才能には、想像できないほどの恩恵を受けている」との哀悼の言葉を寄せた。」(引用終わり)

毎日では以下の通り。
「1952年にギブソン・ギター社と共同開発したエレキギター「レスポール」は、ジミー・ペイジさんやポール・マッカートニーさんら著名なロックミュージシャンに愛用されている。」

どちらもジミー・ペイジの名が挙がられているが、これが普通だろう。朝日の訃報記者はポピュラー音楽を知らんのかもしれない。

「悩みのるつぼ」 朝日新聞 Be青版 2009/8/8(土曜日) 

今回の回答者は作家の車谷長吉。この人の答えはいつも鋭い(鋭すぎる)。今回は、けちな旦那を持つ妻に対して、「あなたの夫は駄目な男です。ことお金のことに関して、愚痴・小言・泣き言の多い男を救う道はありません」と、とりつくしまもなく答えている。

このコーナー、他の回答者もいるのだが、はっきりいって、車谷氏と比べるとかなり落ちる。とはいえ、氏のように本質をずばり答えるような人ばかりだと、かえって救いがないので、他の生ぬるい回答者も必要なのだろう。

※切抜きをしていなかったが、以前の相談で、「教え子の女性が気になった仕方がない男性教師」に対し、「堕ちるところまで堕ちてしまえ。そこからでないと人生が始まらない(大意)」と答えていたが、しかし、それを実行したら、ちょっと大変だろうと思うw。

良記事「鎮魂の祈り 模型に託す」(磯村健太郎記者)

朝日新聞 2009/8/8(土曜日)夕刊

鎮魂の祈り 模型に託す
撃沈された商船150隻を再現

兵庫県西宮市の佐藤明雄氏(甲南大学名誉教授)が太平洋戦争で撃沈された商船の模型を作り、遺族に渡しているという記事(磯村健太郎記者)。
地味な記事ながら読み応えがある良記事。
以下、一部引用。

(引用始まり)
あるタンカー乗組員の遺族はお礼の手紙にこうつづっている。「父が死んだとはどうしても思えず、夜になると革靴の音がするたびに障子を開けては父の帰りと間違えたものです。今度こそ油槽船に乗って、ついに私の家に帰ってきました。(中略)心から『お父さん、お帰りなさい』と妻とともに手を合わせました」
(中略)
模型を作っていると短歌が生まれる。その一首にこう詠んだ。
 水底の泥打ち振るい帰りませ/羅針盤遥かに祖国に向けて
(引用終わり)

この歌は、万葉ぶりかと思われる。防人に呼びかけた一連の歌を思い出さざるを得ない。
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