eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

日々のよしなきことどもをつづります。 クリックすると写真が大きくなります。

2017-11

養老孟司という人

唯脳論を出したころ、友人に薦められて何冊か読んで以来、わりと熱心な読者だったが、原発事故以降の発言に違和感を覚えるようになった。

放医研の中川などいう学者との対談を読むと、原発事故の影響による疾病はけっきょく確率の問題であって、そこから言えば、そんなに気に病んでも仕方がない(週刊新潮記事の概要)等と言っていた。
「けっきょくなにも言っていない。週刊新潮8月11日号 養老孟司×中川恵一対談」
http://eeldog.blog12.fc2.com/blog-entry-574.html


なんでこんな発言をするのか意図が不明であったが、こういうことではなかろうか。
例えば、ある医師がいて患者を診たとき、「この病気は、人口の××パーセントは罹患するので確率的にいえば仕方がない」とは言わないだろう。流行り病の類なら「流行中ですからね」くらいは言うだろうが。
病人にとっては、確率の問題ではなく、自分が病にかかったのが問題なのであって、100万人に1人の病気であっても、その1人が自分であれば、いかに確率が低くても無意味である。
確率論を語るのは学者であって、医師ではないのだろう。
しかし原発事故が起こって以来必要なのは、学者の言い訳や楽観論などのご託ではなく、不安に暮らす人びとに向き合ってくれる医師である。
そういえば、チェルノブイリ事故の報告書では、ウクライナの医師団が作った報告書と、政府やIAEAの報告書では、疾病や先天障害についての見解がかなり違っていたはずである。

一人の市民として、どちらを頼るのか。やはり、現実の患者に日々向き合う医師の誠実さを信用したいと思う。
養老氏の著作は、哲学系のものは光るものも多いのだが、それ以外は基本的に読み物として楽しむレベルでいいんでしょう。
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