eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

日々のよしなきことどもをつづります。 クリックすると写真が大きくなります。

2017-05

かたとかたち

以前、オギュスタン・ベルク先生の講演を聞いていたら、先生は「かた(型)とかたち(形)の関係について、いまだに少し考えています」というようなことを話されていた。
それがなんとなく頭に残り、いつの間にか自分でも考えるようになった。

先の大震災のあと、定型詩のかたちで、いろいろな歌が発表された。その歌を詠んだのは、市井の人々が多かったように思う。
そのときに思ったのだが、震災に直面した悲しみ、行き場のない怒り、驚き、生き残ったことの安堵と後ろめたさ、亡くなった人への鎮魂などさまざまな感情、思い、思考がないまぜになった、名づけようのないものが胸のなかに渦巻いていて、しかし、それはなかなか言いつくせないし、表現できない。しかし短歌や俳句という定型の力を借りることによって、かろうじてその胸のうちをかたちにすることができ、また、それが他の人の心も慰撫したのだと思う。
つまり、定型詩という「かた」に、どろどろとした不定形の何ものかが流し込まれ、そこではじめて「かたち」になったのだろうか。
思えば、鋳物を作るとき、砂鉄で作った鋳型に、どろどろに溶けた鉄を流し込んで製品を作るのと同じである。

さらに考えた。「かたち」の「ち」とはどういう意味か。「いのち」の「い」は、息吹の「い」であり、「ち」は霊の意味があるそうだ。
http://gogen-allguide.com/i/inochi.html
これを踏まえれば、「かたち」の「ち」は「いのち」の「ち」と同じ意味で、型から生まれ出て命を持ったものが「かたち」なのだろう。

やっとここまで考えがまとまってきた。もう少し考えを先まで延ばしてみたいと思う。
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