eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

日々のよしなきことどもをつづります。 クリックすると写真が大きくなります。

2017-09

異郷 西江雅之写真展

先日、時間を見つけて三軒茶屋で開催中の西江雅之先生の写真展に行ってきた。
http://www.city.setagaya.tokyo.jp/040/d00018592.html

行ってみると、ふらりと西江先生ご本人が現れた。時間があるのでちょっと会場によってみたそう。
学生時代にお世話になった話をしたが、当然のことながら覚えているわけもなく、ただ共通の知人の方の話をしたら、大体いつぐらいの時期に先生の授業を受けていたのか見当をつけてくれたようだった。
先生はトレードマークの眼鏡をしていなかった。聞けば、数年前に目の手術をして眼鏡が不要になったという。それ以前は黒縁の分厚いレンズの眼鏡をかけていて、それがために「マチョイネ」(スワヒリ語で目が四つある=目とレンズで4つの意)と呼ばれていたわけであるが、もうそうは言えなくなった。また最近はお風呂もちょくちょく入るらしく月1回は入浴しているそうです。「だいぶ人間味が出てきましたね」と言ったら笑っておられた。
「学生時代、先生は僕の授業をまじめに受けても、世の中ではあまり役には立ちませんと話しておられましたが、実際のところ非常に役立っていますよ」と言ったら、先生は「そうでしょう」と自信ありげ、「他の(元)学生さんもけっこうそういうことを言ってきます」と笑っておられた。また、記憶は定かではないが、たしか研究室には北杜夫のお嬢さんだという「サイトウ」さんが遊びに来ていたが、今になって考えると週刊新潮で書いている斎藤由香さんだったのだろうか。ま、これはどうでもいいか。
先生のご子息は、東欧でサッカー選手をやっているとのことで、日本にはまったく未練がない様子だとか。旅をしても結局日本に帰ってくる西江先生とは、そのへんが違うのかもしれない。

会場の見ものは、写真もさることながら、いつも旅のときに持ち歩いているという古い岩波文庫のランボオ詩集(小林秀雄訳)の複製があったこと。カラーコピーして製本してあり、手に取ることができる。なかに旅行の行き先と日付がメモしてあり、私が学生時代のころに旅したと思われる日付も書いてあった(わりと最初のほう、つまり80年代ですな)。おまけに表紙はカエル(だったかな)の皮で装丁してあるとか、なんとも面白いものです。そういや西江先生はピーター・ビアード(Peter Beard)の翻訳もしていたが、ちょっとそれに似た混沌とした趣も感じられた。
ピーター・ビアード「ダイアリー」http://www.kosyo-doris.com/SHOP/qqq059.html

写真について言えば、先生の写真はこの世のものとは思えないような不思議な人々、ものが写っているが、撮り方自体は非常にストレートである。私自身としては日常生活のなかに不思議を見つけたいという気持ちが強いので方向性としては逆ではあるが、最終的には「やはり人間は人間である」というところがあって、そこは先生に少し通じるところかもしれないと思っている。


実はこの日、平日の休みで気が緩んで昼からビールを飲み、酔い覚め心地のところに先生に会ってしまった。先生に会ったらいろいろお話したいとかねて思っていたが、いざそうなると気が動転したうえに、酔いのせいもあって頭が朦朧とし聞きたい話もあまり出来なかった。私にとって大きな意味のある方なので、やっぱりあがってしまったようです。

12060701.jpg
三軒茶屋駅裏の映画館
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