eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

日々のよしなきことどもをつづります。 クリックすると写真が大きくなります。

2017-10

竹橋・近代美術館のポロック展、他

昨日、竹橋の近代美術館でポロック展を見てきた。
いろいろな作品があったが、なぜか「和風」な印象の残るものがあった。手法的に言えば、人為と自然というか、偶然をコントロールする技量とそれを超えた偶然の衝突というか、いびつだったりざらざらしたり、均一でないことをむしろ貴ぶある種の陶芸の世界に通ずるものを感じた。現代書家が和紙に墨で横書きに書いたようなもの(展示ナンバー47「無題」)もあったし、絵の具たらし(drippingやpouring)した作品のあるものは、春の野の山のよう(No.25)であったり、抹茶茶碗の表面のようであったり、あるものは梅の古木のよう(展示ナンバー55「無題」)であったりした。
でもさすがに「インディアンレッドの地の壁画」は、強烈な吸引力があって、しばらくたち尽くした。
また、1951年以降は黒を主体にした制作を試みているが、ポロックの手元に和紙と墨があったら、にじみやかすれ等も駆使してもっと面白く展開していたのではないかと思う。そうすれば行き詰まりを感じるのももう少し後になって、アルコール依存もひどくならなかったのではないかだろうか、等と考えた。
なんか漠然とした感想ですな。
で、最後にポロックの復元されたアトリエがあって、写真撮影OKであった。どんな画家のアトリエも床は絵の具で汚れているのだが、ポロックの場合はなんだかそれも一種の作品のように見えたので、バシバシ写真を撮った。でも暗いのであまりうまく撮れなかったな。
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拾いものだったのは、小特集の原弘展で、FRONT時代から戦後のポスターなど版下も含めて展示してあった。デザインに興味がある人や、印刷の指定をちょっと知っている人が見れば、とても面白いと思う。竹尾と組んで紙の開発をやったりしていたのは知らなかった。できれば、平凡社「太陽」あたりの仕事も取り上げてほしかったけど、大満足だった。
常設展では、久しぶりに見た齊藤真一に動揺したり、藤田嗣治の「猫(争闘)」を見てかわいいような怖いような気持になったり、小絲源太郎「惜春賦」を初めて知って、退場後に思わず受付のお姉さんに作品名を確認したり、大岩オスカール「Gardening (Manhattan)」を見て、唐突に911のとき、ビル崩壊前に飛び降りた人たちのことを思い出したりした(解説を見ると、そう思ってもそれほど間違っていないらしい)。

で、高梨豊の「東京人」は何度も見ているせいか、今回はあまりじっくり見ないで済ませてしまった。高梨先生、ごめんなさい。

それにしても大変充実した展示で、昼過ぎに入館して、出てきたのは18時過ぎだった。いい気分でした。
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