eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

日々のよしなきことどもをつづります。 クリックすると写真が大きくなります。

2017-08

早野透記者「大逆事件残照」

朝日新聞にて、早野透記者の「大逆事件残照」なるコラムが連載されていた(2009、5/19~)。
テーマはさておき、ちょっと書きたいことがあるので。

・大石誠之助について
この記事では、「見出し」に与謝野晶子の名はあっても、鉄幹の名が出ていない。それはそれでいいが、鉄幹の「誠之助の死」の抜粋で大事なところが抜けている。
※以下、http://www.japanpen.or.jp/e-bungeikan/guest/poem/yosanotekkan.htmlより引用

(引用開始)
人の名前に誠之助は沢山ある、
然し、然し、
わたしの友達の誠之助は唯一人。
わたしはもうその誠之助に逢はれない、
なんの、構ふもんか、
機械に挟まれて死ぬやうな、
馬鹿な、大馬鹿な、わたしの一人の友達の誠之助。
(引用終わり)

この部分がなければ、鉄幹がこの詩に込めた肝心なところが伝わらない。たしか嵐山光三郎「追悼の達人」だったと思うが、この詩について「ビンボールすれすれであるが、直球ど真ん中で勝負している(大意)」。
つまり、詩の中のこの部分以外は、反語的に読めばいいわけだが、引用部分で鉄幹の真情をストレートに書いているのだ。佐藤春夫「愚者の死」の場合は、内容はともかく、単純な反語によって書かれている。しかし鉄幹は、反語とは言い切れない部分(上記引用部)を書いたとこにより、(身の危険もあったろうに)時代を突き抜ける表現を得た。
そこをこそ、記事では取り上げてもらいたかったのだが、与謝野晶子のほうばかり取り上げてたな。なんでだろ。

連載の最後のほうでは、なんだか仲間を並べて、友達自慢みたいではあった。
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