eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

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2017-07

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亀山郁夫氏に対する違和感

NHK教育で氏のブルガーコフに関する番組を見たのだが、どうも釈然としない、というか納得しにくい部分があった。
それは、ブルガーコフとスターリンの関わりについての部分なのだが、本来ならこのあたりはフセヴォロド・サハロフの「ブルガーコフ 作家の運命」を読んでから語るべきであろう。以下、とりあえず書ける部分だけを。

まず言いたいのは、「巨匠とマルガリータ」の主人公は、あくまでも悪魔ヴォランドではなく(ここ駄洒落じゃないよ)、巨匠だと思う。「悪魔とマルガリータ」(安井侑子訳 新潮社 1969)というタイトルで翻訳されたこともあって、たしかにヴォランドは魅力的なのだが、再読するうちに、やはり「巨匠とマルガリータ」でなければならないと思うようになった。作家の運命を考えるとなおさらそう思える。
※ちなみに私が最初に読んだのは水野先生の「巨匠とマルガリータ」ではなく「悪魔とマルガリータ」です。この本にはブルガーコフを教えてくれた恩義を感じております。

さて、本論。
悪魔ヴォランドには、スターリンの姿が反映されているというが、疑問だ。むしろヴォランドは「ファウスト」系統の物語の悪魔像をひいているとは思う。強いていえば、スターリンをポンティウス・ピラトに重ねることは可能かもしれないが、そうなると最後の場面のように、イエスとの和解は想像しにくい。
亀山先生は、なにやら思いいれ(思い込み?)が深くなりがちの方のように思える。マヤコフスキーに関しても、アレッと思う部分があった記憶があるが、詳細は忘れたのでここでは書かない。

※2009年12月、やっと、最新版の「巨匠とマルガリータ」を入手して読んでおります。以前の訳よりもずいぶんと読みやすい、というかページがどんどん進むかんじです。そこのあとがきに、ヴォランドは「ファウスト」の登場人物だと明記してありました。
さらに追加。先日、「爆笑問題」のNHKのトーク番組に亀山氏が出ていたが、そのときの印象は、翻訳家というよりは作家気質が強いようにみえた。亀山氏が読んだように翻訳(翻案?)されているわけだから、それはそれでいいのかも知れぬが、亀山氏の意見だけがすべてではないということも押さえておくべきだろう。マスコミなんかでは、そのへん、単なる話題として取り上げるだけだから、亀山氏の意見がすべて正しい(外語大の学長だしね)と、吟味せずに思い込む人もいると思う。

ちなみに、翻訳についてはここでいろいろと検証されているが、私にはその当否を判断することはできません。
ご参考までにURLを貼っておきます。
http://www.ne.jp/asahi/dost/jds/dos117.htm
http://www.ne.jp/asahi/dost/jds/dost120a.htm
http://www.ne.jp/asahi/dost/jds/dost119.htm

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