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eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

日々のよしなきことどもをつづります。 クリックすると写真が大きくなります。

2017-03

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不思議な一日(中編) 六田知弘写真展「宇宙のかけら」@御所市

(前編より続く)

近鉄に乗って御所市へ向かう。
昼過ぎに着いて、碁盤目状の古い街並みを会場である赤塚邸目指して歩いてみた。しかし、行くに径(こみち)に由るhttp://eeldog.blog12.fc2.com/blog-entry-890.html 俺としては、まっすぐ向かわずにふらふらとわき道にそれたのであった。
すると、前方から手を振っている人が近づいてきて、よく見ると六田さんであった。いずれ会場ではお会いできるかとは思っていたが、路上で会うとは思いもよらなかった。ちょっと不思議なかんじがしてきた。
六田さんは食事に行くところだというので、そちらには付き合わずに、まずは会場の赤塚邸へ向かった。
15時30分からギャラリートークをするというので、町歩きもするつもりだが、その時間には会場にいますと答えた。
赤塚邸は、ずいぶんと風格のある建物で、見るからに歴史を感じる。

靴を脱いで、まず最初の座敷に入ると、正面に衝立があって、これは大阪会場にもあった高鴨神社の池の写真である。見ると右手のふすまには、大阪会場の最初にあったような木立のカラー写真(後で聞いたら大阪会場にもあった高天の写真で、よく見ると木立の上に虹が出ている)。左のふすまはもともとのふすま絵かと思ったら、モノクロの靄のなかの木立の写真であった。
※反対側のふすまにも写真がある。
この部屋には座卓があって、まずはそこに座って、しばし呆然と衝立とふすまを眺めた。どうもここは、こういうふうにちょっと座って膝を崩して見るのが良いようだ。
天井には明かりとりの窓があって、それもなんだか好ましく思える。
R0018167.jpg

R0018170.jpg

呆然としていてもきりがないので、次の間に移る。

次の間には床の間があって、小さな中庭に面している。
くだくだ書いても、けっきょくは実物を見るに如かずと思うので、思いつくものだけを書いていくことにする。
床の間には、大阪会場にあった櫛羅の滝の一番下の写真で、蝶が写りこんでいるものが掛け軸にされていた。よく見ると、軸の装飾(写真の枠の部分)にも蝶らしきものがあしらってあったが、これは一種の洒落であろうか。
庭が見える窓にトンボの写真があった。
あとで六田さんのギャラリートークを聞くと、思い入れのある写真であることが分かった。さらに自分なりに調べると、御所市の土地柄に根差していることが分かってきた。
写真のトンボはちょうど交尾を終え、産卵の直前だということで、独特の尾を丸めた姿勢で飛んでいる。
トンボは別名「秋津」ともいう。その理由は、wikipedeiaによれば、
『日本書紀』によれば、山頂から国見をした神武天皇が感嘆をもって「あきつの臀呫(となめ)の如し」(トンボの交尾のよう(な形)だ)と述べたといい、そこから「秋津洲」の名を得たとしている
とある。
2017031202.jpg

ちなみに御所市には神武天皇社があり、国見をしたのは、御所のあたりだったのかもしれない。トンボと御所というのは昔からの組み合わせなのだろうか。
※一般には橿原神宮が神武天皇の墓所といわれているが、別の話もある。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/0f15ecfc3677f0a0d3dd26c73f89b4b1

この部屋では、反対側の椿の写真を見ながら、横になりたかったな。
2017031203.jpg



隣の部屋に進むと、その奥に仏壇があるのが分かり、ちょっとしんとした心になる。
が、障壁画である白象(象を見たことがない人が描いた象の絵)と虎(猫的)の絵を見て、その気持ちも薄らぐ。この部屋は写真と、もともとの表具類が混然一体となって、なんとも面白い状態になっていた。
左の廊下に進むとそこにも写真があるが、左の部屋に入ると炬燵があって、つい入ってしまう。こたつに入ってぼんやりと雪景色の写真を眺める。
さらに隣の部屋に入ると、山腹と靄の巨大な写真がある。なんだか禅寺の障壁画のようである。この写真の右手には、大阪会場にあった蝶と蜘蛛の巣にかかった葉っぱの写真があった。六田さんの説明では、撮影していたらたまたま揚羽蝶が飛んできて、たまたま正面を向いた時の様子が撮影できたということだった。
つまり蝶は蜘蛛の巣にかかっていなかったわけで、なんだかほっとした。

さて、一通り見たが、ギャラリートークまでまだ時間があるので、少し足をのばして、役小角誕生の地とされる吉祥草寺に向かった。
吉祥草寺は六田さんが子供のころに遊んでいた場所という。
小一時間、散歩がてらに行き来して、六田さんのギャラリートークを聞いた。その内容は、これまでの文章に組み込んでいる。
2017031210.jpg


ちなみに、吉祥草寺では不思議なことはありませんでした。役小角が産湯をつかった井戸があったな。
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不思議な一日(前編) 六田知弘写真展「宇宙のかけら」@御所市

大阪と御所市で六田知弘さんの故郷、御所市をテーマにした写真展があるので、先の日曜日に思い切って行ってみた。
http://gose-muda.jp/
けっこう交通費もかかるので、数週間迷っていたのだが、図録(があったとしても)で見ても、展示会場で見る写真にはかなわないし、御所市というのは特徴のある町だという話も聞いていたので、日帰りで行ってみることにした。

早朝、といっても7時の新幹線にこけつまろびつ飛び乗って、着いて来るは新大阪。中心地なる中之島に地下鉄で乗り付け、即ち大阪会場に這入った。
http://gose-muda.jp/osaka/
会場は地下鉄の駅の一部で、コンクリート打ちっぱなしのモダンな空間であった。

いくつか印象に残ったものを。
・杉?木立のうえに不思議な雲というかフレアがかかっている。撮影地は「高天」とある(その意味はあとで分かった)。
・蜘蛛の巣にかかった葉っぱと、蝶(パンフレットに使われている)。この蝶は蜘蛛の巣に捕らえられたか、それとも自由に舞っているのか、そこのところで解釈が大きく違うように思った(これはたまたま飛んできた揚羽蝶で、蜘蛛の巣にひっかかっていたわけではないとのこと)。
・金剛山と葛城山のパノラマ(5枚)。これは会場で見なくては意味がない。鳥が何羽か映りこんでいる。中央の峠らしきところの上に夕日が浮かんでいる。ある意味、宇宙的でもある。
・櫛羅(くじら)の滝。滝の全景を3枚の写真で構成している。一番下の写真は滝壺らしいものが写っていて、ここにも蝶が写りこんでいる。
・夜の葛城山頂。ススキの原のうえに、ぼんやりと浮かぶ雲。なんということもないが気になるところがある。
・風、水、空、地、火の縦位置5枚の組写真。大きいのでこれも会場で見ないと意味ない。
・高鴨神社の池。瑞々しい緑と水面。これもパンフレットに使われている(御所会場にもある―後述)。
・伏見 菩提寺の法起菩薩像。五眼の菩薩で、役の行者(役小角)に関係がある。ファインダーを通して、五つ目に対峙するのは俺はできないだろうな。
・櫛羅の滝。これも瑞々しさがあっていいかんじである。
詳述するときりがないので、あとは省略するが、御所の街並みを組み合わせた写真は、なんだかかわいいかんじであった。

全体の印象は、モダンな空間に、非常に風土性の強い写真群が展示されていて、とくに自然を写したものは、六田さんの他の写真(水ノ貌等)とくらべて、人との親和性が高いように思えた。やはり故郷だからだろうか。
虫や鳥が、いくつか写真に写りこんでいるが、あれは六田氏自身ではあるまいか、とも思った。

とりあえず交通費分の元はとれたという感もあり、御所市の資料をもらって、まずは退出。

向かいの大阪市立東洋陶磁美術館で「台北 國立故宮博物院―北宋汝窯青磁水仙盆」展も見る。この「人類史上最高のやきもの」といわれる北宋の汝窯を代表する青磁水仙盆の写真を六田さんが撮影しているので、これも見逃せない。ただし、ここの話を書くと収まらなくなるのでふれないが、この独特の青は「雨後天青」というらしく、雨の後の、雲の切れ間からこぼれるような青を目指したという。
ちなみに六田さんは、物撮りをするとき必ず触って、触感を確かめてから撮影するそうだが、まさかこの青磁水仙盆にも触ったのであろうか。
http://www.moco.or.jp/exhibition/current/?e=366

昼前に一通り見たので、大阪から御所市に向かうことにした。
※まだ不思議な話にはなりません。
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