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eeldogの鰻犬堂日乗(mankendo diary)

日々のよしなきことどもをつづります。 クリックすると写真が大きくなります。

2008-10

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橋下知事、図書館で盗み撮りを命じる

はしした大阪府知事という人がいるが、何かとお騒がせするのがおスキなようである。
それはさておき、9月6日付のニュースで、この人が府立国際児童図書館の館内を図書館職員に内緒でビデオ撮影したというニュースがあった。
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/h_osaka/ho80906d.htm

これ、いったいどのへんを撮影したのだろうか。とても気になる。職員の仕事ぶりだけを撮影したのだろうか。もしそうであれば、以下の話題は全く的外れになるので、読む必要はありません。
仕事ぶりを内緒で撮影したこと自体の問題もあるでしょうが、それは他の人に任せます。

さて、図書館でどんな本を読むのか、というのは守られるべき―というよりは侵さざるべきプライバシーのひとつである。思想信条の自由にかかわると言っていい。撮影させたビデオが、もし、誰がどんな本を借りたのかがわかるような映像だったとすれば、只事ではすまないし、そもそもそのようなことをする(させる)人は、人権を守るべき仕事である弁護士の資格はない。

日本図書館協会の「図書館の自由に関する宣言」(http://wwwsoc.nii.ac.jp/jla/ziyuu.ht)という文章があって、その中に以下のような一節がある。

第3 図書館は利用者の秘密を守る
1.読者が何を読むかはその人のプライバシーに属することであり、図書館は、利用者の読書事実を外部に漏らさない。ただし、憲法第35条にもとづく令状を確認した場合は例外とする。
2.図書館は、読書記録以外の図書館の利用事実に関しても、利用者のプライバシーを侵さない。
3.利用者の読書事実、利用事実は、図書館が業務上知り得た秘密であって、図書館活動に従事するすべての人びとは、この秘密を守らなければならない。


このように、図書館は閲覧者の閲覧履歴に対して、非常に注意を払っている(はずである)。それを、苟も(いやむしろ、卑しいからこそ、か?)ひとつの行政をあずかる者が、侵していいはずがない。また、児童図書館だからやっていいというわけにはいかないよ。

なぜ、こんなことを書くのか。
じつは、私の叔母が若かりしころのことである。当時はロシア文学が流行っており、文学少女はトルストイを読んだり、ドストエフスキーに挑戦したりしていたものだったそうだ。そのころ、そこの警察が叔母の実家にやって来ていうことには、「お宅のお嬢さんはソ連(当時)の文学ばかり読んでいるが、思想上問題ないか」と訊いてきたそうである。そもそも叔母は、それなりの商家、いうなればプチブル階層であり、後に銀行員と結婚したくらいで、古い言葉でいえば、むしろ体制側である。それに対して、田舎警察が、無自覚な図書館から閲覧記録を聞きだして、おろかな質問をしたのだろう。
誰が何を読もうと勝手ではないか。ほっといてくれ。この話を思い出すと、我が事のように腹が立って仕方がない。

私から見ると、はしした知事の行為は、この田舎警察のやっていたことと非常に似ているように見えて仕方がない。同じとはいわぬが、あやうい行為である。

しかし一体なんなんだろうね、この人は?

まずは、この方を見習え。
※国際児童図書評議会(IBBY)創立50周年記念大会 、平成14年9月29日(日)のスピーチより、好きなところを適当に引用しました。

「(前略)子どもが生まれ,育っていく日々,私は大きな喜びと共に,いいしれぬ不安を感じることがありました。自分の腕の中の小さな生命(いのち)は,誰かから預けられた大切な宝のように思われ,私はその頃,子どもの生命(いのち)に対する畏敬(おそれ)と,子どもの生命(いのち)を預かる責任に対する恐れとを,同時に抱いていたのだと思います。子どもたちが生きていく世界が,どうか平和なものであってほしいと心の底から祈りながら,世界の不穏な出来事のいずれもが,身近なものに感じられてなりませんでした。
(中略)
生まれて何も知らぬ 吾が子の頬に/母よ 絶望の涙を落とすな/その頬は赤く小さく/今はただ一つの巴旦杏(はたんきょう)にすぎなくとも/いつ 人類のための戦いに/ 
燃えて輝かないということがあろう…(後略)」
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